菅野樹のよもやま

創作、妄想、日々のもろもろ

2015-04-08から1日間の記事一覧

お江戸小噺 雨宿り

下町の紫陽花がそろそろ花を開こうとしている。 江戸の町にも、梅雨前のどんよりとした雲が広がり始めていた。 繁華な町でも、雨が降れば泥まみれになってしまうのが、難儀な点だった。 「お前さんに頼んでおくと、間違いないねぇ」 日本橋の、薬種屋太田屋…